パーホーセルの用途

下図のようなモデル港におけるパーホーセル堤の計画断面は、以下のようになります。

防波堤1

この断面図は、波浪主方向に対しているため堤体断面が大きくなりがちです。そこで、パーホーセルAN型を使用することとし第2遊水部に中詰栗石を投入し蓋コンクリートを打設することにより、堤体の一体化を計り滑動による抵抗力を増しています。このように、堤体長を変えずに経済的な断面を得ることができます。

防波堤2

この断面は、港口付近の反射波を抵減して通過船舶の安全を維持するために、直立消波ブロックを使用することが望ましい。そこでパーホーセルA型による断面とします。

防波堤3

この断面は、波力の影響が小さいのでパーホーセルA型による断面とします。港内の水質向上を計るため下2段にAT型を使用して、外海からの海水の流入を促し港内浄化促進させます。

突堤

この断面は、港内で発生する波を消波し静穏度の向上を計るとともに、下2段に透過型を使用して海水交換を促進させることにより、港内の汚染を防止します。

波除堤

この断面は、港内で発生する波を消波し静穏度の向上を計るとともに、下2段にWT型を使用して海水交換を促進させることにより、港内の汚染を防止します。

岸壁

この断面は、反射波を抵減し港内の静穏度を向上させるとともに、荷役作業の効率化を促進するために直立消波構造とします。そこで、パーホーセルA型による断面とします。

物揚場

この断面は、堤体背後の土圧力に対して安定であれば良いことになります。堤体前面域を静穏とするためにパーホーセルC型を使用します。

護岸

この断面は、護岸にパーホーセルを使用した場合です。従来工法では重力式擁壁の前面に消波ブロックを設置する方法が一般的でしたが、土留と消波を兼ねた構造物が一度の施工で可能ですので、工費・工期の短縮につながり経済的な断面となります。

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